伊号第 47 潜水艦(伊 47 潜)


 「丙型」潜水艦の7番艦。丙型は1937(昭和12)年から開発が始まったが、伊47潜は41(昭和16)年の戦時建造追加計画に基づいて佐世保海軍工廠で建造され、44(昭和19)年7月に竣工した。 人間魚雷「回天」による初めての攻撃作戦に起用され、菊水隊4艇を搭載し、同年11月8日に西太平洋カロリン諸島のウルシー環礁へ向かった。 この攻撃では回天が伊47潜から全4艇、伊36潜から1艇が発進し、油槽船1隻撃沈の戦果を上げた。
 写真は同年12月25日、伊47潜としては第2回目の回天搭載任務のため、山口県の大津島を出港するところを撮影した。 回天本体は後部甲板に載せているため見えないが、司令塔の上部で回天の搭乗員が故国へ今生の別れを告げている姿が写っている。 この作戦ではニューギニア北岸のホーランディアにある連合軍基地を攻撃し、搭載した回天4艇はすべて発進したものの、戦果は確認されていない。 伊47潜はその後も回天搭載任務を続け、呉で終戦を迎えた。
(1944年12月25日撮影) 【時事通信社】